Lesson3 利息の支払いと受取り
利息の受け払い
資金の貸付けと借入れのLessonでは利息の話はしませんでしたが、取引では必ず必要になります。
利息は、資金のレンタル料と考えるとよいでしょう。 お金を借入れる場合は、レンタル料として利息を支払う必要があります。
お金を貸し付ける場合は、レンタル料として利息を受け取ります。
会計処理
会計処理は、貸付側と借入側の2パターンになります。それぞれ例題とともに見ていきましょう。
貸付側の会計処理(利息の受取り)
利息の受取りは、外部からお金が入ってくる原因です。
よって、「受取利息」勘定を用いて収益の増加として処理します。
当社はA社に対する貸付金について、利息1,000円を現金で受け取った。
利息を受け取っているので、収益の増加として「受取利息」は貸方に来ます。
また、現金を受け取っているので、資産の増加として「現金」は借方に来ます。
よって、仕訳は以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 1,000 | 受取利息 | 1,000 |
借入側の会計処理(利息の支払い)
利息の支払いは、外部へお金が出ていく原因です。
よって、「支払利息」勘定を用いて費用の増加として処理します。
当社はB社からの借入金について、利息1,000円を現金で支払った。
利息を支払っているので、費用の増加として「支払利息」は借方に来ます。
また、現金で支払っているので、資産の減少として「現金」は貸方に来ます。
よって、仕訳は以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
支払利息 | 1,000 | 現金 | 1,000 |
利息の計算
先ほどの例題では、利息の金額が問題文に与えられていましたが、問題上、利息の金額を次の計算式により自分で算定する場合もあります。
利息の金額 = 元金 × 年利率
元金とは、貸付金額または借入金額のことであり、年利率とは、元金に対する1年間の利息の割合のことです。
つまり、この利息の金額というのは、あくまでも1年分の利息です。よって、利息の計算期間が1年未満の場合には月割計算を行う必要があります。
借入金額10,000円、年利率6%、借入日4/1、借入期間1年、利息は半年ごとに後払いとする条件の場合、9/30に支払う利息の金額を求めよ。
1年間の利息の金額は、先ほど式に当てはめると、借入金額である10,000円に年利率6%をかけることで求められます。
しかし、今回求めるのは4/1から9/30までの6ヶ月分の利息を求める必要があるため、×6/12をして以下のように求められます。
10,000円×6%×6ヶ月/12ヶ月=300円
この×6/12の部分を月割り計算というのです。この月割り計算はこれからも出てきますので、ぜひ覚えておいてください。