Lesson 8
利子抜き法と利息の定額配分
このレッスンで学ぶこと
リース料には、資産の代金に当たる部分と利息に当たる部分があります。利子抜き法で両者を区別し、利息を均等に配分する場合を学びます。

2026年度(2027年3月31日まで)の出題範囲です。新リース基準の早期適用は扱いません。
利子抜き法では利息を除いて計上する
利子抜き法では、リース料総額から利息相当額を除いた金額で、リース資産とリース債務を計上します。
ここでは、所有権移転外ファイナンス・リースについて、開始時の計上額が与えられ、利息をリース期間へ定額で配分するよう指定された場合を扱います。残価保証はありません。利息の定額配分は、重要性が乏しい場合に認められる簡便的な処理で、ここではその適用条件を満たすものとします。
リース料総額=元本返済総額+利息総額
各期の支払額=当期の元本返済額+当期の支払利息
例題 利息を5年へ均等配分する
当期首から所有権移転外ファイナンス・リースを開始した。リース期間5年、リース料は各年末6,600円を計5回払う。利子抜き法による資産・債務の計上額は30,000円と与えられている。利息総額3,000円を5年へ均等配分する。残価保証、開始時の支払い、消費税、その他の費用はない。
開始時
利息を除いた30,000円をリース資産の借方、リース債務の貸方へ記録します。
(単位:円)
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
リース資産 | 30,000 | リース債務 | 30,000 |
リース料総額33,000円で資産を計上するのではありません。
1年目の支払い
1年分の利息は3,000÷5=600円です。支払額6,600円から利息を引くと、元本の返済は6,000円です。
元本の返済で減るリース債務6,000円と、費用となる支払利息600円を借方へ記録します。支払総額6,600円は普通預金の貸方です。
(単位:円)
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
リース債務 | 6,000 | 普通預金 | 6,600 |
支払利息 | 600 |
支払い後のリース債務は30,000−6,000=24,000円です。6,600円の全額を債務から減らすわけではありません。
減価償却は、利息を除いた資産から
この資産を、リース期間5年・残存価額ゼロの定額法・間接法で償却するとします。当期1年分の減価償却費は30,000÷5=6,000円です。
当期の費用を借方、資産の控除額を貸方へ記録します。
(単位:円)
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
減価償却費 | 6,000 | リース資産減価償却累計額 | 6,000 |
支払利息600円と減価償却費6,000円は、異なる費用です。利息を計上したから減価償却を省略したり、利息を含む33,000円から償却したりしません。
利子込み法との違い
| 項目 | 利子込み法 | ここでの利子抜き法 |
|---|---|---|
| 開始時の資産・債務 | リース料総額 | 利息を除いた額 |
| 支払時 | 支払額だけ債務を減らす | 元本返済と支払利息へ分ける |
| 償却の基礎 | 利息を含む資産計上額 | 利息を除いた資産計上額 |
どちらの方法が指定されているかを最初に確認し、途中で扱いを混ぜないようにしましょう。
まとめ
- 利子抜き法では、資産・債務から利息相当額を除きます
- 定額配分の指定では、利息総額を期間へ均等に配分します
- 支払額を元本と利息に分け、資産は別に減価償却します