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費用の見越しと未払費用~経過勘定の会計処理~

schedule2021-08-29

費用の見越しは簿記3級、簿記2級ともに決算整理仕訳で頻出です。
以下に、費用の見越しの概念や会計処理、計算方法、そして本日のクイズの解説を記載しております。

費用の見越しとは?

費用の見越し」とは、当期に発生した費用を翌期以降に支払いを行うときに、まだ支払っていない当期分の費用を負債として計上することです。当期分の費用を翌期以降に支払う場合は、決算時に費用の見越しを行わなければなりません。
費用の見越しの会計処理は、費用を増加させて、新たに「未払費用」勘定を用いて負債を計上します。

計算方法と会計処理

ここでは、利息の未払いを例に見てみましょう。

例題

借入金360,000円は、×1年7月1日に借入期間1年、利率年3%で借り入れたもので、利息は12月末と返済日の6月末に各半年分を支払うことになっている。会計期間が×1年4月1日~×2年3月31日であるとき、×2年3月31日の仕訳をしなさい。

×2年1月1日から×2年3月31日までの3ヶ月間は当期に該当するため、決算時には費用の見越しをします。当期の分の家賃(未払家賃)は以下の式で出すことができます。

360,000×0.03×3/12=2,700円

費用の見越しでは、費用を増やすとともに負債を計上します。したがって、支払利息を増やし、未払利息を計上します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
支払利息
2,700
未払利息
2,700

クイズの解説

@tweet[https://twitter.com/debicre_boki/status/1431962538632122378]

支払保険料の見越計上と書いてあるので、費用の見越しを行います。 支払保険料という費用を増やし、未払保険料という負債を計上します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
支払保険料
900
未払保険料
900

よって、正解は、○ でした!

費用の繰り延べと見越しは決算整理仕訳でよく出ますので、計算と仕訳ができるようにしておきましょう。