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銀行勘定調整表~企業が行う3つの修正仕訳~

schedule2021-08-18share

今回は、銀行勘定調整表の概要と、企業にとって修正仕訳が必要な3つのパターンについて記載しました。クイズの解説も合わせてご覧下さい。

銀行勘定調整表って?

銀行勘定調整表」とは、企業の当座預金残高と銀行の当座預金残高が一致しない場合に作成するものです。
残高が一致しないことってあるの?って思うかもしれませんが、その原因は大きく6つに分類されます。そのうち、企業の修正仕訳を必要とするものが3つ、企業の修正仕訳を必要としないものが3つです。
今回は、企業の修正仕訳が必要な「誤記入」、「連絡未通知」、「未渡小切手」の3つについて、例題とともに見ていきましょう。

誤記入

誤記入」とは、企業が預け入れた金額、引き落とした金額を誤って仕訳した場合のことをいいます。
企業側が誤って仕訳していることによる不一致なので、企業は訂正仕訳をすることで修正します。

例1

電気代5,000円を小切手を振り出して支払った際、誤って3,000円としていたことが判明した。

誤記入の問題では、3級で学んだ「訂正仕訳」を行います。訂正仕訳とは、誤った仕訳の逆仕訳と正しい仕訳を合わせたものです。

<誤った仕訳の逆仕訳>

借方科目
金額
貸方科目
金額
当座預金
3,000
水道光熱費
3,000

<正しい仕訳>

借方科目
金額
貸方科目
金額
水道光熱費
5,000
当座預金
5,000

よって、訂正仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
水道光熱費
2,000
当座預金
2,000

連絡未通知

連絡未通知」とは、銀行で口座の振込みや自動引き落としがあったにも関わらず、銀行から企業に未だ連絡が届いてない状態をいいます。
実際に銀行側は処理済みで当座預金の金額は増減していますが、企業が未処理であることによる不一致なので、連絡が届いたものとして企業は修正仕訳を行います。

例2

得意先から売掛金10,000円の振込みがあったが、当方に未達のため、未記帳となっていた。

連絡が届いたものとして仕訳を行うので、以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
当座預金
10,000
売掛金
10,000

未渡小切手

未渡小切手」とは、企業が作成した小切手が未だ取引先に渡っていない状態をいいます。
企業は、小切手を作成した時点で「当座預金の減少」として処理していますが、未渡しになってることで銀行の残高は減少していませんので、企業は小切手を作成した時の逆仕訳を行います。

例3

買掛金の支払いのために振り出した小切手1,000円が金庫に保管されたまま未渡しになっていた。

小切手を振り出した時の逆仕訳をしますので、「当座預金の減少」として処理しているものを相殺する形で「当座預金の増加」とします。相手勘定科目は、「買掛金」になります。よって、修正仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
当座預金
1,000
買掛金
1,000

ここで、未渡小切手の注意点があります。例題3の小切手が、広告宣伝費の支払いのために作成した小切手だった場合は、どうなるでしょう。この場合、貸方に来るのは、「広告宣伝費」ではなく「未払金」になります。

「広告宣伝費」などの費用は、その支払時点においてすでに発生してしまっているので、後になって取り消すことは出来ません。よって、費用の支払いのために振り出した分については、費用を取り消せないので、代わりに「未払金」として処理します。

クイズ

https://twitter.com/debicre_boki/status/1427684443028746250 「振り出した小切手が金庫に保管されたままになっている」ということは、「未渡小切手」を意味しています。よって、企業は修正仕訳をします。
まず、「当座預金の減少」を取り消すため、「当座預金の増加」とします。そして、広告宣伝費という費用の支払いのために作成したので、相手勘定科目は「未払金」となります。
したがって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
当座預金
5,000
未払金
5,000

よって正解は、× でした。
うっかり費用の取り消しとして広告宣伝費を減らす処理をしないようにしましょう!

今回は、企業の修正仕訳が必要な「誤記入」、「連絡未通知」、「未渡小切手」の3パターンについてまとめました。企業の修正仕訳を必要としない3つのパターンは後日掲載しますので、そちらも合わせてご覧下さい。