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現金の範囲に入る5つのものと入らない2つのもの

schedule2021-08-16

今回は、「現金の範囲」についてまとめました。本日のクイズの解説も合わせてご確認ください。

現金って何?

さて、「現金」という言葉を聞いたら、紙幣や通貨などが浮かぶと思います。しかし、簿記の世界における現金はこれだけではありません。紙幣や通貨以外にも、金融機関に行っていつでも現金と交換出来る「通貨代用証券」 も現金として扱います。
以下に、「通貨代用証券」に分類されるものを5つ記載しております。

他人振出小切手

他人振出小切手とは、他の会社が振り出した小切手のことです。
これを受け取り、銀行に持っていくことで現金を受け取ることができます。

送金小切手

送金小切手とは、遠くにいる受取人にお金を送りたいときに、現金に代わって送付する小切手です。
送る側は、銀行窓口で送金小切手を発行して郵便で送ります。受け取る側は、送金小切手を銀行に持っていき、お金に交換してもらいます。

郵便為替証書

郵便為替証書とは、送金小切手の郵便局バージョンです。
送る側は、郵便局やゆうちょ銀行で郵便為替証書を購入し、受取人へ送ります。受け取る側は、郵便為替証書を郵便局やゆうちょ銀行へ持っていくと、現金を受け取ることがでいます。

配当金領収書

配当金領収書とは、会社が株主に対して配当金を支払う際に作成し、株主に送付するものです。
株主は、配当金領収書を銀行に持っていくことで、換金することができます。

期日が到来している公社債の利札

公社債とは、国や地方公共団体がお金を集めるために発行する証券です。 公社債を持っていると支払期日に利息を受け取ることが出来ます。この公社債には利息を受け取ることが出来る引換券がついていて、この引換券を利札といいます。
期日が到来した利札は銀行に持っていくことで換金できます。

クイズ

問1

次の文章の正誤を判定しなさい。

自己振出小切手、郵便為替証書、送金小切手、先日付小切手の中で現金として処理するのは2つである。

今回の内容を踏まえると、現金として処理するものは、郵便為替証書と送金小切手の2つなので、正解は ○ でした!

自己振出小切手」とは、自社が振り出す小切手であり、当座預金として処理します。
先日付小切手」とは、小切手に記載されている振出日が実際の振出日以降の日付(先日付)である小切手のことです。その日になるまでお金に変えてもらうことができないので、現金には分類されず、振り出した側は支払手形として、受け取った側は受取手形として処理します。

現金の範囲の論点は、全ての大問で頻出なので、これを機に分類できるようにしておきましょう。