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2つの直接材料費と3つの間接材料費の分類

schedule2021-08-14

本日は材料費の分類についてまとめました。最後にクイズの解説も記載しておりますので、合わせてご確認ください。

直接材料費

直接材料費」とは、材料費のうち、製品にどれくらい消費したのか把握出来るものです。直接材料費は主に次の2つに分類されます。

主要材料費

主要材料費は製品の主たる素材となる物品の原価です。
(例). 素材、原料など

買入部品費

買入部品費は外部から購入し、そのまま製品に組み込む部品の原価です。
(例). 自動車のタイヤ、メーターなど

製品を製造するためにこれらを消費した場合、材料勘定から仕掛品勘定へ振り替えます。

間接材料費

間接材料費」とは、材料費のうち、製品にどれくらい消費したのか把握出来ない、又は金額的に少額なものです。間接材料費は、主に3つに分類されます。

補助材料費

補助材料費は製品製造に補助的に使用される物品の原価です。
(例). 燃料、塗料、接着剤など

工場消耗品費

工場消耗品費は製品製造のために使用される消耗品の原価です。
(例). ニス、機械油など

消耗工具器具備品費

消耗工具器具備品費は製品製造のための少額な工具・器具・備品の原価です。
(例). ドライバー、圧力計、机など

製品を製造するために、これらを消費した場合、材料勘定から仕掛品勘定へ振り替えます。

クイズ

問1

次の文章の正誤を判定しなさい。
燃料、買入部品、接着剤、補修用材料のうち、消費したときに仕掛品に振り替えられるのは2つである。

「消費した時に仕掛品勘定に振り替えられる」というのは、直接材料費のことを指しています。よって、4つの中で直接材料費に分類されるのは、「買入部品」のみです。したがって、正解は、× でした。
補修用材料は?って思った方もいるかもしれません。
素材費や原料費は直接材料費に該当しますが、補修や修繕のために使用したものは補助的に使用したと捉えるため、補修用材料は間接材料費となります。

問2

次の仕訳の正誤を判定しなさい。
当社は製品の製造のため、材料100,000円を消費した。その内訳は、素材が50,000円、補修用材料が30,000円、工場消耗品が20,000円であった。

借方科目
金額
貸方科目
金額
仕掛品
80,000
材料
100,000
製造間接費
20,000

まずは、材料を直接材料と間接材料に分類してみましょう。素材は直接材料であり、補修用材料と工場消耗品は間接材料費になります!
直接材料は消費したら「仕掛品」勘定に、間接材料は消費したら「製造間接費」勘定に振り替えます。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
仕掛品
50,000
材料
100,000
製造間接費
50,000

よって、正解は、× でした。