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営業外受取手形と営業外支払手形

schedule2021-09-17

本日は、簿記2級の論点である「営業外手形」についてまとめました。クイズの解説も合わせてご覧下さい。

営業外手形とは?

営業外手形とは、商品以外のものを売買したときに使う手形のことです。
これまで使っていた受取手形や支払手形という勘定科目は、商品を売買するときにしか使えません。
商品以外のものを売買したときは、営業外受取手形(資産)と営業外支払手形(負債)を使います。

会計処理

会計処理は、手形で支払った側と手形を受け取った側の2パターンです。 例題とともに見ていきましょう。

手形を支払った側

商品以外の売買で手形を支払った場合、営業外支払手形(負債)として処理します。

例題1

A社はB社から土地(帳簿価額100,000円)を150,000円で購入し、代金は約束手形で支払った。このときのA社の仕訳を答えなさい。

土地は商品以外のものに該当するので、支払った側は営業外支払手形として処理します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
土地
150,000
営業外支払手形
150,000

手形を受け取った側

商品以外の売買で手形を受け取った場合、営業外受取手形(資産)として処理します。

例題2

A社はB社から土地(帳簿価額100,000円)を150,000円で購入し、代金は約束手形で支払った。このときのB社の仕訳を答えなさい。

土地は商品以外のものに該当するので、受け取った側は営業外受取手形として処理します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
営業外受取手形
150,000
土地
100,000
土地売却益
50,000

クイズ

問1

次の仕訳の正誤を判定しなさい。
「事務所で使用する備品50,000円を購入し、代金の支払いとして約束手形を振り出した。」

借方科目
金額
貸方科目
金額
備品
50,000
支払手形
50,000

備品は商品以外のものに該当しますので、約束手形を振り出したときは、支払手形ではなく「営業外支払手形」で処理します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
備品
50,000
営業外支払手形
50,000

したがって、正解は、× でした。

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問2

次の仕訳の正誤を判定しましょう。
「A社は土地(帳簿価額500,000円)を550,000円で売却し、代金は約束手形で受け取った。」

借方科目
金額
貸方科目
金額
受取手形
550,000
土地
500,000
土地売却益
50,000

土地は商品以外なので、手形を受け取った際は「営業外受取手形」勘定を用います。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
営業外受取手形
550,000
土地
500,000
土地売却益
50,000

したがって、正解は × でした。

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