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手形の更改の会計処理~支払手形と受取手形の両建表示〜

schedule2021-10-15share

今回は、簿記2級のトリッキーな論点である「手形の更改」についてまとめました。 クイズの解説も合わせてご覧下さい。

手形の更改とは?

手形の更改とは、手形の支払人が手形の満期日にも関わらず資金不足などの理由で支払いができない場合に、手形の受取人の承諾を得た上で新たな手形を振り出し、支払期日を延長することです。
具体的には、満期日が到来した手形(旧手形)を破棄し、新たに満期日を延長した手形(新手形)を振り出します。
また、支払人は、延長してもらった分の利息を受取人に支払う場合もあります。

会計処理

会計処理は、手形の支払人と手形の受取人の2パターンです。
例題とともに見ていきましょう。

手形の支払人

手形の支払人は、旧手形を支払手形の減少とし、新手形を支払手形の増加として処理します。
利息がある場合は、支払利息として処理します。この利息については、新手形の額面金額に含めて処理する場合と含めずに処理する場合があります。
どちらで処理するかは、問題文で判断してください。

例題1

振り出した約束手形100,000円が本日満期となったが、資金不足のため相手方の承諾を得て、1か月後支払いの新手形に書き替えた。なお、新手形の期日までの利息1,000円は現金で支払った。このとき、手形の支払人の仕訳をしなさい。

まず、旧手形100,000円は支払手形の減少、新手形100,000円は支払手形の増加として処理します。
利息1,000円は現金で支払っているので、額面金額には含めません。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
支払手形
100,000
支払手形
100,000
支払利息
1,000
現金
1,000

借方と貸方の支払手形を相殺してはなりません。なぜなら、借方の支払手形(旧手形の廃棄)と貸方の支払手形(新手形の振出)は、意味が異なるものだからです。

手形の受取人

手形の受取人は、旧手形を受取手形の減少とし、新手形を受取手形の増加として処理します。
利息がある場合は、受取利息として処理します。この利息については、先ほどと同様に、新手形の額面金額に含めて処理する場合と含めずに処理する場合がありますので、どちらで処理するかは問題文で判断してください。

例題2

振り出した約束手形100,000円が本日満期となったが、資金不足のため相手方の承諾を得て、1か月後支払いの新手形に書き替えた。なお、新手形の期日までの利息1,000円は新しい手形に含めて処理した。このとき、手形の受取人の仕訳をしなさい。

まず、旧手形100,000円は受取手形の減少、新手形100,000円は受取手形の増加として処理します。
問題文より、利息1,000円は新手形の額面金額に含めて処理します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
受取手形
101,000
受取手形
100,000
受取利息
1,000

クイズの解説

https://twitter.com/debicre_boki/status/1448825947193425921 手形の更改における支払人の仕訳では、貸方と借方の両方に支払手形が来ます。 しかし、これらは旧手形の減少と新手形の増加で意味合いが異なるので、相殺せずに両建表示しなければなりません。

よって、正解は、× でした!