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仮受金の会計処理~原因不明の入金~

schedule2021-10-11

今回は、簿記3級の論点である「仮受金」についてまとめました。クイズの解説も合わせてご覧下さい。

原因不明の入金

会社の銀行口座には日々数多くの入金があります。
売掛金の回収による入金や利息の受け取りによる入金など様々です。
しかし、中には口座に振込があったものの、その内容がすぐには分からない場合があります。
こういったときにどういった会計処理を行うのでしょうか?

会計処理

会計処理は、2ステップになります。
例題とともに見ていきましょう。

原因不明の入金があったとき

預金口座に入金があったものの、その内容が不明であるとき、仮受金という負債の増加として処理します。

例題1

当社の当座預金口座に取引先から1,000円の入金があったが、理由が不明である。

入金の内容が不明であるので、いったん仮受金として負債計上します。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
当座預金
1,000
仮受金
1,000

内容が判明したとき

入金の具体的な内容が判明したときは、仮受金から確定した勘定科目に振り替えます。
つまり、仮受金は負債の減少として、借方に来ます。

例題2

例題1の入金1,000円は、貸付金の回収額であることが判明した。

内容が貸付金の回収であることが判明したので、仮受金の負債計上を取り消し、貸付金(資産)を減少させます。
よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
仮受金
1,000
貸付金
1,000

クイズの解説

@tweet[https://twitter.com/debicre_boki/status/1447388432024571910]

当座預金口座に原因不明の入金があった場合は、いったん仮受金という負債で処理します。
原因が分かったら、その確定した科目に振り替えます。

よって、正解は ○ でした!

商品売買の手付金である前受金とごちゃごちゃにならないように気をつけましょう。