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Lesson4 簿記一巡の流れ

Lesson4では、Lesson2とLesson3で学んだ仕訳を集計し、最終的に財務諸表(貸借対照表と損益計算書)を作成するまでの流れを学びます。
簿記一巡の流れは、「日々やること」と「決算でやること」に分かれます。
その具体的内容に入る前に、まずは会計期間について学んでおきましょう。

会計期間

会計期間は、通常4月1日から3月31日の1年間です。
4月1日、すなわち会計期間の始まりのことを期首といい、3月31日、すなわち会計期間の終わりのことを期末といいます。
そして、この3月31日の期末日のことを決算日といいます。
日々やることというのは、当期の間に毎日やることですが、決算でやることというのは、決算日の翌日から実務的には1ヶ月程度で行います。

会計期間の図

簿記一巡の流れ

さて、簿記一巡の流れは、「日々やること」と「決算でやること」に分かれます。
具体的な流れは、以下のようになります。

簿記一巡の流れの図

日々やること

まず日々の取引があり、その取引の仕訳を仕訳帳に記入します。 前回の仕訳のLessonでやりましたが、「仕訳」とは、会社が日々行っている様々な取引を帳簿にメモ書きすることです。
この仕訳をメモ書きする帳簿のことを仕訳帳といいます。

以下の取引例について実際に仕訳帳に記入してみます。

取引例

5/2に受取手数料1,000円が当社の普通預金に預け入れられた。

普通預金という資産が増えているので、借方に「普通預金 1,000円」、受取手数料という収益も増えているので、貸方に「受取手数料 1,000円」と書きます。
よって、この取引の仕訳を仕訳帳に記入すると、以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
普通預金
1,000
受取手数料
1,000

その後、この仕訳帳の情報を総勘定元帳という新しい帳簿に転記します。転記というのは、写すというイメージで大丈夫です。
総勘定元帳とは、日々の取引を勘定科目ごとに金額を集計するための帳簿です。
先ほど仕訳帳に記入したものがこちらです。

借方科目
金額
貸方科目
金額
普通預金
1,000
受取手数料
1,000

ここで、「普通預金」という勘定科目のみに注目すると、借方で1,000円発生しています。よって、総勘定元帳の普通預金のページの借方に1,000円と書きます。
合わせてこの1,000円の発生原因を書きます。今回は手数料を受け取ったことが原因なので、受取手数料と書きます。
このようにして転記した総勘定元帳は下図のようになります。

総勘定元帳の図

「5/2に受取手数料によって普通預金が1,000円増加した」ということを表しています。
これを受取手数料などの他の勘定科目についても同じことをします。

ちなみに、仕訳帳と総勘定元帳のことを主要簿といいます。
この主要簿は、会社が必ず作成しなければならないものですが、逆に強制的に作成してもしなくても良い補助簿というものもあります。補助簿についてはChapter9の「補助簿と伝票」で詳しく学習します。

決算でやること

先ほどの総勘定元帳を作成するのが、日々やることのゴールでした。
あとは年に1回、このような決算で特別な調整などを行い、最終的に財務諸表を作成します。

決算の流れの図

この決算整理前T/B決算整理後T/B決算整理仕訳決算振替仕訳など見慣れない単語が出ていますが、これらについてはChapter8の決算のところで詳しくやりますので、今はそういった特別な処理があるんだ程度の認識で大丈夫です。

以上が簿記一巡の流れとなります。
次のLesson5では、簿記一巡の流れのゴールである「財務諸表」について詳しく見ていきます。

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