Lesson5 貸借対照表と損益計算書
貸借対照表とは
貸借対照表とは、会社の財政状態を示す財務諸表のことです。
さて、財政状態といえば、簿記とはのLessonで出てきたこの図を思い浮かべてください。
財政状態とは、お金の入手方法を表す貸方の「負債」および「純資産」と、そのお金の使い道を表す借方の「資産」が釣り合っていることをいいます。つまり、貸借対照表はまさにこの図そのものなのです。
貸借対照表を見る上で意識して欲しいことがあります。それは、貸借対照表は一時点のストックを表しているということです。 「一時点」というのは「期末時点」のことであり、「ストック」というのは「蓄積されてきた金額」のことです。
簿記3級で出てくる貸借対照表のひな型は以下のようになります。
抑えておきたい貸借対照表の特徴は、2つあります。
① 借方(左側)に資産、貸方(右側)に負債と純資産を記載します。
先ほどの財政状態の図と同じ配置になっています。注意したいのは、貸方において、負債が上、純資産が下であるということです。
② 借方と貸方の合計額は必ず一致します。
貸借対照表という名前からもこの特徴がいかに大事かが分かります。よって、以下の関係式が成り立ちます。
資産=負債+純資産
先ほども言いましたが、お金の入手方法(負債と純資産)およびお金の使い道(資産)が貸方と借方で釣り合っているということです。このことを「貸借の一致」といいます。
ちなみに英語では、B/S(Balance Sheet)といいます。
損益計算書とは
損益計算書とは、会社の経営成績(会社がどれだけの儲けをだしたのか)を表す財務諸表です。
さて、経営成績といえば、「簿記とは」のLessonでやったこの図を思い浮かべてください。借方でどれだけ儲けたかである収益を表し、貸方でいくら使ったかである費用を表しています。そして、その差額によって会社の利益が分かります。つまり、損益計算書は、まさにこの図そのものなのです。
この損益計算書を見る上で意識して欲しいことがあります。それは、損益計算書は一定期間のフローを表していると言うことです。 「一定期間」というのは「会計期間(1年間)」のことであり、「フロー」というのは「動き」を意味しています。
すなわち、「損益計算書」は1年間の収益・費用の動きを表す財務諸表なので、会計期間が終わればそれらの金額はリセットされます。それに対して「貸借対照表」は、期末時点のストック、すなわち累積値なので、会計期間が終わっても金額はリセットされずにそのまま翌期に持ち越されていきます。
簿記3級ででてくる損益計算書のひな形は以下のようになります。
図のように、 借方(左側)に収益、貸方(右側)に費用を記載します。 収益から費用を引いた儲けの金額のことを当期純利益といいます。
今回、費用の合計金額よりも収益の合計金額の方が240,000円だけ多いので、この分を当期純利益とすることで貸借を一致させています。 注意したいのは、費用と収益の金額が貸借で一致しているわけではないということです。あくまでも当期純利益を含めた費用と収益の合計金額は、貸借で一致しているということです。
ちなみに損益計算書は英語では、P/L(Profit and Loss Statement)といいます。