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Lesson4 資本的支出と収益的支出

資本的支出、収益的支出とは

資本的支出」とは、固定資産の価値を増加させる支出のことです。

例えば、建物を耐震構造にしたり、壁を防音・防火にしたりといった場合の支出が該当します。問題文では、「耐用年数を延長させるための支出」といった書き方がされる場合もあります。 資本的支出の図 一方で、「収益的支出」とは、当初予定された固定資産の機能を維持するための支出のことです。

例えば、建物の壁、ガラスの補修や屋根の修繕などにかかる支出が該当します。問題文では、「現状の維持や破損部分の回復のための支出」と書かれる場合もあります。

収益的支出の図

会計処理

資本的支出と収益的支出ぞれぞれの会計処理について、例題とともに見ていきましょう。

資本的支出

資本的支出は、固定資産の取得原価に含めて資産の増加として処理します。

例題1

デビクレ株式会社は、建物の改修工事を行い、100,000円を現金で支払った。なお、この改修によって建物の耐用年数が延長した。

「建物の耐用年数が延長した」ということは、この支出によって「建物の価値が高まった」といえます。

したがって、「資本的支出」に該当するので、「建物」勘定を用いて資産の増加として処理します。

よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
建物
100,000
現金
100,000

収益的支出

収益的支出は、「修繕費」勘定を用いて費用の増加として処理します。

例題2

デビクレ株式会社は、建物壁面のペンキがはがれたため、修繕を行い、現金100,000円を支払った。

はがれた建物壁面のペンキを修繕したため、建物の機能維持のための支出です。したがって、「収益的支出」に該当するので、「修繕費」勘定を用いて費用の発生として処理します。

よって、仕訳は以下のようになります。

借方科目
金額
貸方科目
金額
修繕費
100,000
現金
100,000
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