Lesson2 訂正仕訳
訂正仕訳とは
訂正仕訳とは、誤った仕訳を正しい仕訳に訂正するための仕訳です。
企業が使用する勘定科目を間違えたり、金額を間違えたりといったことが起きたとき、この訂正仕訳が必要となります。
会計処理
訂正仕訳をする時は、「誤った仕訳の逆仕訳」と「本来の正しい仕訳」を合わせるといった処理が必要になります。
これだけだとぴんと来ないと思いますので、2つの例題とともに見ていきましょう。
例題1
デビクレ株式会社は、通信費として2,000円を現金で支払っていたが、誤って旅費交通費としていた。
まず、誤った仕訳を考えます。
本来は「通信費」とすべきところを誤って「旅費交通費」としてしまっています。
よって、誤った仕訳は、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
旅費交通費 | 2,000 | 現金 | 2,000 |
次にこれの逆仕訳を行います。
つまり、先程の仕訳を貸借で入れ替えるだけです。
よって、誤った仕訳の逆仕訳は、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 2,000 | 旅費交通費 | 2,000 |
そして、本来すべきであった正しい仕訳は、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
通信費 | 2,000 | 現金 | 2,000 |
したがって、訂正仕訳は、誤った仕訳の逆仕訳と正しい仕訳を合わせて、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
通信費 | 2,000 | 旅費交通費 | 2,000 |
例題2
デビクレ株式会社は、商品5,000円を現金で仕入れていたが、誤って10,000円と仕訳していた。
まず、誤った仕訳は、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 10,000 | 現金 | 10,000 |
この誤った仕訳の逆仕訳は、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 10,000 | 仕入 | 10,000 |
そして、本来の正しい仕訳は、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 5,000 | 現金 | 5,000 |
よって、訂正仕訳は、誤った仕訳の逆仕訳と正しい仕訳を合わせて、以下のようになります。
借方科目 | 金額 |
貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
現金 | 5,000 | 仕入 | 5,000 |