簿記3級コース

## 補助簿とは
**補助簿**とは、内部管理目的で作成される帳簿で、補助簿では特定の勘定科目について主要簿よりも詳細な記録を行います。\
補助簿は財務諸表作成のための帳簿ではないため、強制で作るのではなく、どの補助簿を用意するかは会社ごとに判断します。

補助簿には、「補助記入帳」と「補助元帳」の２種類があります。
### 補助記入帳
**補助記入帳**とは、特定の勘定科目について、取引の発生順に記録する補助簿のことです。

例えば、現金出納帳、当座預金出納帳、小口現金出納帳、売上帳、仕入帳、受取手形記入帳、支払手形記入帳があります。
### 補助元帳
**補助元帳**とは、特定の勘定科目について、取引先別、品目別などに区別して記録する補助簿のことです。

例えば、売掛金元帳、買掛金元帳、商品有高帳、固定資産台帳があります。

補助簿と伝票

補助簿とは

## 伝票とは
日々の取引の仕訳は通常仕訳帳に記入するわけですが、それよりも少ない手間で記録できる**伝票**があります。

伝票は、大半が現金取引である会社に向いており、簿記3級ではこのように**入金伝票**、**出金伝票**、**振替伝票**の3つが出題され、この3つの伝票を使って起票する制度のことを「**3伝票制**」といいます。
![伝票の種類](https://storage.googleapis.com/debicre/media/slip.png)
ちなみに、振替伝票の上記以外の取引とは、現金の増減がない取引を意味します。

試験では、それぞれの伝票から仕訳をする問題が出題されますので、例題で確認しましょう。
[box 例題1]
次の伝票に起票された取引を仕訳しなさい。
![入金伝票](https://storage.googleapis.com/debicre/media/deposit%20slip.png)
[/box]
入金伝票には、現金が増加する取引を起票するので、「現金」勘定は借方に来ます。

相手科目は、入金伝票に記載されている売掛金となります。

よって、仕訳はこのようになります。
[journal]
現金 5,000 / 売掛金 5,000
[/journal]
[box 例題2]
次の伝票に起票された取引を仕訳しなさい。
![出金伝票](https://storage.googleapis.com/debicre/media/withdrawal%20slip.png)
[/box]
出金伝票には、現金が減少する取引を起票するので、「現金」勘定は貸方に来ます。

相手科目は、出金伝票に記載されている仕入となります。

よって、仕訳はこのようになります。
[journal]
仕入 5,000 / 現金 5,000
[/journal]
[box 例題3]
次の伝票に起票された取引を仕訳しなさい。
![振替伝票](https://storage.googleapis.com/debicre/media/transfer%20slip.png)
[/box]
振替伝票には、現金以外の増減取引を起票します。

名前だけ見ると難しそうですが、振替伝票に記載されている仕訳をそのまま書けばOKです。

よって、仕訳はこのようになります。
[journal]
売掛金 5,000 / 売上 5,000
[/journal]

Chapter9 補助簿と伝票