簿記とは?簿記一巡の流れ(簿記3級)

2026/10/6
目次

簿記とは、お金やモノの動きを一定のルールで記録し、会社の財政状態や経営成績が分かる形にまとめることです。簿記が必要な理由と、取引から財務諸表までの流れ(簿記一巡)について解説します。

簿記で何が分かるか

日々の取引を記録しておくと、いま手元にいくらあるか、いくら借りているか、いくら儲かったか(または損したか)をあとから追えます。

個人の家計メモと違うのは、ルールが共通で、誰が見ても同じ読み方ができる点です。貸借対照表や損益計算書といった財務諸表は、そのルールに沿って作られた「会社の成績表」に近いものです。

簿記3級では、おもに商業簿記の基礎として、仕訳から決算までの一連の流れを学びます。まずは「記録してまとめる」という目的さえ押さえておけば十分です。

会社が簿記を必要とする理由

会社は、仕入・売上・給料・借入など、多くの取引を同時に抱えます。記憶やレシートの束だけでは、月末や期末に正確な数字を出せません。

帳簿があると、資金が足りそうか、どこに費用がかかっているかを判断したり、税務や融資の説明に使う数字を準備したりしやすくなります。規模の大小にかかわらず、記録・集計・報告の手順が決まっていることで、仕事の引き継ぎやチェックもしやすくなります。

資格試験としての日商簿記は、この共通ルールを身につけたことの証明にもなります。就職や転職での評価は職種や会社によって違いますが、数字の話についていくための土台として役立ちます。

簿記一巡の流れ

簿記では、一件の取引から財務諸表ができるまでを、だいたい次の順で進めます。これを簿記一巡と呼びます。

まず、取引を見て仕訳を切ります。どの勘定を借方・貸方のどちらに、いくら書くかを決める作業です。借方・貸方の左右ルールは次の記事で詳しく解説しています。

次に、仕訳の内容を勘定科目ごとの元帳へ写します。この作業を転記といいます。仕訳帳が「取引の日記」、元帳が「科目ごとの台帳」だとイメージすると分かりやすいです。

そのあと、各勘定の合計や残高を集めて試算表を作ります。借方と貸方の合計が一致しているかを確認し、転記ミスなどを見つけやすくするための表です。

期末には、減価償却や貸倒引当金の設定など、期間の区切りに合わせた修正(決算整理)を行います。整理後の数字をもとに、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を作成します。

初めて学ぶときは、細かい処理より先に、仕訳、転記、試算表、決算整理、財務諸表という順番を頭に入れておくと、テキストのどの章にいるか見失いにくくなります。

学び始めの進め方

簿記一巡の地図を持ったうえで、仕訳の練習を重ねるのがおすすめです。最初から決算まですべて完璧にする必要はありません。仕訳で左右と科目に慣れ、試算表で貸借が合う感覚をつかむと、あとの章がつながって見えます。

勉強時間の目安や計画の立て方は、次の記事を参考にしてください。

デビクレのレッスンでは、3級の範囲をこの流れに沿って学べます。仕訳に慣れたら道場で反復し、模試では本番に近い形で時間配分も確認できます。

まとめ

簿記は、取引をルールどおりに記録し、会社の状態が分かる報告書にまとめるための仕組みです。簿記一巡は、仕訳から転記、試算表、決算整理を経て財務諸表へ至る流れです。まずはこの地図と、借方・貸方の左右を押さえ、短い仕訳から手を動かしてみてください。