2026年に転職した人は、年末に勤めている会社へ前職の「給与所得の源泉徴収票」を提出するのが基本です。ただし、再就職していない場合や、複数の会社から同時に給与を受けている場合は、手続きが変わります。
まずは「年末の勤務先」「今年の給与を受けた会社」「前職の書類があるか」の3点を確認しましょう。
年末まで新しい会社で働く場合
年の途中で入社し、年末まで勤務している人は、原則として新しい会社で年末調整を受けます。現在の勤務先への扶養控除等申告書の提出も必要です。年間の給与が2,000万円を超える人など、対象外となる場合もあります。国税庁の対象者の説明
前職に扶養控除等申告書を提出して受けていた同じ年の給与は、新しい会社の給与と合わせて精算します。例えば、春までA社で働き、夏にB社へ入社したなら、A社分の確認も必要です。B社への入社後の給与だけで1年分の手続きが済むとは限りません。
確認に使うのは、前職の給与額、源泉徴収された所得税額、社会保険料の額です。国税庁は、これらを源泉徴収票などで確認するよう案内しています。中途就職者の取扱い
源泉徴収票は「年分」と提出方法を確認
手元の源泉徴収票が「令和8年分」かを確認し、現在の勤務先が指定する期限・方法で提出します。前年分を取り違えないことが大切です。今年中に何度か転職している場合は、各社の書類を整理し、どの会社の給与が含まれているかも担当者に確認しましょう。
給与所得の源泉徴収票は、中途退職の場合、退職の日以後1か月以内に交付が必要とされています。電子交付の場合もあるため、前職の給与システムや案内メールも確認すると探しやすくなります。令和8年分の交付案内
入社時に提出済みなら、年末調整の担当者が受け取っているかを確認します。書類の到着を待つ間も、現在の勤務先から求められた申告書の準備は進めておきましょう。
届かない・なくしたときは早めに連絡
まず前職の人事・給与担当へ、発行状況や再交付を確認します。同時に現在の勤務先へ、届く見込みと提出期限を相談しましょう。社内の期限に遅れたからといって、自分だけで「今年は手続きできない」と決める必要はありません。
連絡するときは「2026年分が必要」「転職先の提出期限」「受取方法」をまとめると、確認の行き違いを減らせます。依頼日と返答も控えておくと、あとで税務署へ相談する際に役立ちます。
ただし、合算すべき前職の給与や税額を確認できないまま、現在の勤務先の給与だけで年末調整を済ませることはできません。確認できない場合は、本人が確定申告で精算することになります。給与明細の自己集計だけで足りると考えず、確認に使える資料を担当者に相談してください。
交付期限を過ぎ、前職に依頼しても発行されない場合には、税務署への「源泉徴収票不交付の届出」という手続きがあります。紛失した票の再発行は、この届出の対象外です。不交付の届出手続
年末まで再就職しなかった場合
年の途中で退職し、その年に再就職していない人は、通常、会社で年末調整を受けられません。ただし、12月に支給されるべき給与を受け取った後の退職など、例外があります。退職時の処理を前職に確認してください。令和8年分Q&A・問1
年末調整を受けていなくても、必ず税金が戻るわけではありません。源泉徴収された税額が年税額を上回っていれば、翌年に還付申告をして精算できます。還付申告だけを行う場合は、原則として翌年1月1日から5年間提出できます。納税のための確定申告が必要な場合の期限とは区別しましょう。中途退職と還付申告
給与が重なった年は、まとめ方を確認
有給休暇の消化中に次の会社へ入社した、副業先でも働いていた、といった場合は、すべての給与を単純に合算できるとは限りません。どの勤務先に扶養控除等申告書を出していたか、給与を受けた時期とあわせて伝えましょう。
主たる勤務先以外から受ける「従たる給与」は、原則として年末調整の対象外です。勤務先の数だけで申告の要否を決めず、年末調整されなかった給与やほかの所得も含めて確認します。複数の勤務先がある場合
転職した年は、源泉徴収票を集めるだけでなく、「どの給与まで精算されるか」を確かめることが大切です。給与担当者に状況を共有し、確定申告が必要か判断しにくい場合は、税務署や税理士に確認しましょう。